【コラム】鳴かぬなら 貰っておけよ ホトトギス !?

鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス

鳴かぬなら 鳴かせてみよう ホトトギス

鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス


 おなじみ織田信長、豊臣秀吉、徳川家康 を歌ったといわれる江戸時代の川柳ですね。

 ちなみにこの詩には続きがあるのはご存知ですか? 


 実はこの後、 

鳴かぬなら 鳥屋へやれよ ホトトギス 

鳴かぬなら 貰っておけよ ホトトギス 

と続きます。


 ”鳥屋へやれよ”、というのは売ってしまえ、ということで、定説では 第11代将軍徳川家斉 のことをさしているといわれています。 

そして、どうせ売るなら俺にくれ、というのが、その他大勢の人々のこと。 

要するに昔の人は偉かったのに、最近はすっかり拝金主義がまかり通り、お金万歳、経済万能になってしまった、と、実は、織田信長とか関係なく、田沼時代の世相を皮肉った歌なのだそうです。


 さて、この有名な川柳の元ネタは 松浦静山(まつらせいざん)という人の 甲子夜話(かっしやわ)という本。 

著者の松浦静山というのは、今の長崎県の平戸の大名で、実は明治天皇の曽祖父という人なのですが、中央政界デビューのための幕閣中央への政治工作に失敗し、40代でヤングリタイアしたたという経歴の持ち主。


しかしこの人はこの後が凄いのです。 

すっかり暇になった静山は、昼は武芸の稽古に励み、53歳で心型流剣法を皆伝。

更に68歳で日置流射術を皆伝するほどの腕前となります。

 更に、夜には暇にあかせて執筆活動しまくり、生涯自らの著作は数十冊。

 更に全国からかき集めた蔵書は3万冊に上りました。 

正に、人生100年時代の現代のロールモデルとも言うべき人物ですね。


そしてその代表作が前述の「甲子夜話」。 

先ほどのホトトギスの話もそうですが、例えば、イカの墨で字を書くと1年くらいで文字が消えてしまうので、ずるをすることを「イカサマ」と呼ぶ、なんていうのも甲子夜話が元ネタ。 

そのほか色々なネタ元につかわれており、例えば有名な 野村監督の名言「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」なんていうのも、甲子夜話が元ネタだったりします。


この甲子夜話、体裁は一応日記なのですが、ほとんど日々の生活とは関係なく、上記のような古今東西の雑学や小話みたいなものばっかりのってます。 

今風にいえばブログか、SNSの日記みたいなものでしょうか。 


 勿論、もはや完全に企業ブログから逸脱して久しい当ブログも、しっかり甲子夜話を見習わさせてもらっております。(笑)